z650とは、どんなマシンなのか?

z650イメージ

  • カワサキz650(B1)主要諸元
  • エンジン空冷4サイクル並列4気筒DOHC2
  • バルブ ボア・ストローク62×54mm 総排気量652cc 圧縮費9.5
  • キャブレターミクニVM24SS 点火方式バッテリー・コイル
  • 始動方式セル・キック
  • 性能 最高出力64ps/8500rpm 最大トルク5.8kgm/7000rpm
  • 変速機 5段リターン 変速比1,2.333 2,1.631 3,1.272
  • 4,1.040 5,0.888 1次減速比2.550 2次減速比2.625
  • 寸法・重量 全長2170 全幅850 全高1145 軸距1420
  • キャスター27° トレール108mm
  • タイヤF3.25H-19 R4.00H-18 乾燥重量211kg
  • 容量 燃料タンク16.8L オイル3.5L
  • 価格 43万5000円(1977年当時)

開発陣が語る話z650開発秘話(別冊モーターサイクリストより抜粋)

稲村暁一
エンジン担当
稲村暁一
下森衛
車体設計担当
下森衛
栗島忠弘
デザイン担当
栗島忠弘

z650イメージ

z650は、暗号名「サーロイン」

  • 開発時、アメリカ人が好きそうなごちそうのステーキにたとえ暗号名をつけていたz1を「ニューヨークステーキ」
  • ビックシングルオフ車には「ロブスター」
  • 2気筒400ccは「ハリバット」
  • そしてz650は「サーロイン」と名付けられる。

z650のコンセプトはどのように決められたのか?

  • z1開発のメドついた1971年、アメリカでの市場調査から「軽くて取り回しがよくて加速がいい」という声を元に、1973年から開発がスタート。
  • z650の位置づけとして「z1ジュニア」がコンセプトに 排気量の設定は、650ccなら750と渡り合えるとの判断から。

ハンドリングの決定

  • フレーム形状は、z1の縮小版と言えますが、計量コンパクトで俊敏なハンドリングをねらいとして ホイールべースは短く1420mm(z1は1,490mm)
  • z1のウォブリングなど高速域での問題を解消、車体がコンパクトな為、タンク容量を考えて 硬めで軽いフレームを設計。
  • パイプ軽は28.6mmで肉厚1.8mmのハイテン鋼(z1は31.8mm)
  • フォークオフセットは50mm(z1は60mm)

ザッパー的スタイリング

  • コンセプトも「z1ジュニア」
  • 大柄なz1に比べコンパクトなz650は寸づまりなデザインになりがち。
  • なんと言っても格好良く、カワサキらしいザッパースタイルを目指す。
  • テールカウルについては、当時も賛否両論あったが必然的に薄型の形状に決定。

ザッパー系エンジン、31年続いた超ロングライフモーター

1976年から84年、90年にゼファー750で復活後、99年ZR7に受け継がれ、2006年までの実に31年間続くエンジンは、世界広しと言えどもこれだけ多種多様な機種に搭載されたエンジンは、ザッパー系を置いてほかに存在しないのである。

z650のバリエーション